勝鬘院(しょうまんいん)多宝塔(愛染堂)(大阪市天王寺区夕陽丘町5-36)

  勝鬘院は聖徳太子が建立した四天王寺施薬院で、太子がこの地で勝鬘経を講じた。現在は、「愛染まつり」で有名

勝鬘院多宝塔(重要文化財、桃山時代 慶長二年 1597年、本瓦葺、高さ 22.44m)


上重、四手先組物と軒(扇垂木)

下重、出組と軒(二軒繁垂木),中備えは三間とも蟇股

勝鬘院は、四天王寺の塔頭の一つで、昔 聖徳太子の勝鬘経講讃のあった所と伝え、その名を寺名にしている

塔は擬宝珠高欄を付した縁をめぐらし、中央間板唐戸、脇間花頭窓、中備えは三間とも蟇股で十二支を刻む


上重、尾垂木の列が美しい

下重、本瓦葺の瓦

一辺6.5m 高さ22.44m の巨大な多宝塔で大塔を除けば日本最大の多宝塔

内部は四天柱、来迎壁、須弥壇があり金剛界大日如来を安置している

大日如来は、愛染まつりに開帳される

ご詠歌

「 まいる度(たび) 厄(やく)をはらいて 身を護(まも)り 勝利に導く 大日如来金剛(だいにちにょらい) 」


下重、四隅には風鐸がつく

下重、出組の上の彫刻を施した持送り

勝鬘院 愛染堂 多宝塔(1597年・桃山時代)は豊臣秀吉により再建された

勝鬘院の境内にある「愛染めの霊水」は飲むと愛が叶うといわれ、女性参詣者がたくさん訪れるという

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勝鬘院愛染堂(金堂)(大阪府指定文化財、江戸時代初期)

本尊は愛染明王、愛染祭りは大阪の夏祭りの先がけとして有名。近松や西鶴の作品に記されている

*大阪市地下鉄「四天王寺前夕陽丘」下車徒歩5分

(平成17年4月17日撮影に平成18年1月2日・8月5日撮影分を追加)