智福寺(ちふくじ)(埼玉県入間郡毛呂山町西大久保148)
板碑上部を欠損するが、崇徳寺跡の延慶三年銘(1310)板碑と同様、胎蔵界大日(五点具足)の種子が刻まれていたと思われる。
智福寺 種子板碑(断碑)(町指定文化財、鎌倉時代後期 応長元年 1311年、緑泥片岩、高さ 193Cm 下幅 61Cm)
板碑は上部を欠損する。身部上方蓮華座上に種子の一部を残し、その下両側に各二行、光明真言、身部下方に紀年銘と造立趣旨を刻む |
板碑 上部
蓮華座上月輪内に種子の一部を残す。種子は、胎蔵界大日如来(五点具足)と思われる
光明真言と紀年銘、造立趣旨 | 刻銘:「應長元秊(1311)」 |
中央に「應長元年(1311)十月八日」、左右に「弟子比丘尼佛性」「沙弥願生 三十三秊」
応長元年(1311)十月八日に弟子の比丘尼 仏性が、師である沙弥願生の三十三回忌に造立した。
光 明 真 言
左右に各二行、光明真言「オン、ア、ボ、ギャ、ベイ、ロ」「シャ、ナ、マ、カー、ボ、ダラ」
「マ、ニ、ハン、ドマ、ジンバ、ラ」「ハラ、バ、リタ、ヤ、ウーン」を梵字で刻む。・・・・・
身部下方の刻銘
左右に「弟子比丘尼佛性」「沙弥願生 三十三秊」と大きく刻む。
八 坂 神 社
隣接地にあり、別当は智福寺が勤めていたが明治初年の神仏分離により智福寺の管理を離れた。
*東武越生線 川角駅入口バス停から坂戸市内循環バス 西コース(右回り)に乗車、「欠ノ上バス停」下車 西方向へ 徒歩 約3分。又は、東毛呂駅前から 「もろバスやぶさめ号」里コースに乗車、「歴史民俗資料館バス停」下車、南東方向へ徒歩 約17分。
(撮影:平成24年4月19日)