埼玉県の塔

 西福寺

 西福寺(さいふくじ)三重塔(埼玉県川口市西立野420)

  百観音として信仰を集める弘法大師開創、真言宗豊山派の寺院

西福寺三重塔(県指定文化財、江戸時代初期 元禄六年 1693年、銅板葺、高さ 23m)


三層部、中備えは中央間のみ間斗束

二層部、中備えは三間とも間斗束

西福寺は、弘仁年間(810〜824)に弘法大師が国家鎮護のため創建したと伝えられる

塔は高欄のない縁をめぐらし、中央間桟唐戸、脇間連子窓、中備えは三間とも十二支を表す蟇股


三層屋根、銅板葺

初層、三手先組物と二軒繁垂木

相輪は、水煙が小さく、竜車、宝珠が大きい。かつては、相輪に安置された観音と毘沙門天の開帳があり、櫓を組んで登らせた

三重塔は三代将軍徳川家光の長女千代姫が元禄六年(1693)に奉献した


二層部の逆蓮柱高欄

初層、高欄のない切目縁

塔は享保四年(1719)、寛保三年(1743)に屋根の葺き替え、安政三年(1856)銅板葺屋根の修復工事を行っている

三重塔の初層には十二支の彫刻を施した蟇股がつく

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観 音 堂

観音堂には、西国・坂東・秩父札所の計100観音が安置され、観音堂に参詣すれば百か所の観音霊場を参詣したと同じご利益がある

*埼玉高速鉄道 戸塚安行下車、徒歩7分。案内標識がなく道も細いので分かりにくい。戸塚安行駅下車後、通行の人に寺の場所を聞いてみたが、寺の場所は知らなかった

(平成18年3月20日撮影)