溝谷神社(みぞたにじんじゃ)(京都府京丹後市弥栄町溝谷フキノオカ46-2)
丹後型八角石燈籠の一典型で、洗練された美しさを見せる。鎌倉時代後期の作品で、京都府の文化財に指定されている。
溝谷神社(みぞたにじんじゃ)石燈籠 (府指定文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 238.5Cm)
宝珠・請花、宝珠・請花は完存し、やや大きい。 | ||
石燈籠は、割拝殿をくぐった右手、末社の横に立っている | 火袋、大面取り式八角で、火口四面、壁面が四面の構成 |
笠
笠は背が低くゆったりと傾斜し、軒は緩やかに反っている。
火 袋
火袋は、上区が縦連子、下区は火口面・壁面とも一区で内に格狭間をつくる。
壁面の中区は、月輪内に釈迦如来の種子「バク」を刻む。
中 台
上端は薄い一段、側面は一区、下端は大きい単弁の蓮弁を刻出する。
竿は円柱、中節は三条、上下は各二条で三節をつくる。丹後型石燈籠の一典型で、石質が白く洗練された美しさを見せている。 |
基 礎
上端は低い一段を作り出し、上に反花、中央の竿受け円座の周りに単弁小蓮弁を配する。
側面は、八面とも輪郭を巻き内に格狭間をつくる。
火袋の壁面 中区は、輪郭を巻き内に月輪を陽刻し、釈迦如来の種子「バク」を刻む。ただ摩耗が進み、肉眼では読みにくい。 |
丹後地方の石燈籠
指定 | 名 称 | 制 作 年 | 所 在 地 |
鎌倉時代後期 | |||
旧 雲岩寺(きゅう うんがんじ)石燈籠 (京都国立博物館) | 永仁二年(1294年) | 京都市東山区茶屋町527 | |
大宮売(おおみやめ)神社石燈籠(東側) | 徳治二年(1307年) | 京都府京丹後市大宮町周枳1022 | |
舞鶴城址(まいづるじょうし)伝来 石燈籠(京都国立博物館) | 鎌倉時代後期 | 京都市東山区茶屋町527 | |
大宮売(おおみやめ)神社石燈籠(西側). | 鎌倉時代後期 | 京都府京丹後市大宮町周枳1022 | |
桂林寺(けいりんじ)石燈籠. | 鎌倉時代後期 | 京都府舞鶴市紺屋69 | |
溝谷神社(みぞたにじんじゃ)石燈籠 | 鎌倉時代後期 | 京都府京丹後市弥栄町溝谷フキノオカ46-2 | |
天満神社(てんまんじんじゃ)石燈籠 | 鎌倉時代後期 | 京都府与謝郡与謝野町加悦天神山50-1 | |
南北朝時代 | |||
河辺(かわなべ)八幡神社 石燈籠 | 貞治三年(1364年) | 京都府舞鶴市河辺中354-2 | |
八幡神社(はちまんじんじゃ)石燈籠 | 永和四年(1378年) | 京都府与謝郡与謝野町四辻 |
凡例 : 重要文化財 府指定文化財 市・町指定文化財 史跡 重要美術品 指定なし |
溝谷神社 末社
石燈籠は境内の西側、末社の横に収納されている。
溝谷神社 (みぞたにじんじゃ)拝殿・本殿
溝谷神社 (みぞたにじんじゃ)
*北近畿タンゴ鉄道 宮津線 峰山駅前から丹後海陸交通バス 間人(たいざ)行きに乗車、「溝谷バス停」下車 東方向へ徒歩 約24分。
(撮影:平成24年6月26日)