天満神社(てんまんじんじゃ)(京都府与謝郡与謝野町加悦天神山50-1)
丹後型八角石燈籠の一典型で、鎌倉時代後期の作品。国の重要美術品で、府の指定も受けている。
天満神社(てんまんじんじゃ)石燈籠 (府指定文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 256.6Cm)
宝珠・請花、宝珠と請花は別石で作られ、請花は後補という | ||
石燈籠は、拝殿に向かって左手、手前に立っている | 火袋、大面取り式八角で、火口四面、幅の狭い壁面が四面の構成 |
笠
丹後型石燈籠は、笠の中央が山高帽の様に高いが、本作品はさほどでもない。笠の軒反は、ほとんどない。
火 袋
火袋は、上区が縦連子、下区は火口面が二区格狭間で壁面は一区格狭間。
壁面の中区は、蓮華座上に月輪を陽刻し金剛界四仏の種子を陰刻する。
中 台
上端は薄い一段、側面は二区で格狭間をつくる。下端は、大きい単弁の蓮弁を刻出する。
竿は円柱、中節は連珠文、上下は各二条で三節をつくる。丹後型石燈籠の一典型で、八幡神社の石燈籠より時代が古く重厚感がある |
基 礎
上端は低い一段を作り出し、上に反花、中央の竿受け円座の周りに単弁小蓮弁を配する。
側面は、八面とも輪郭を巻き内に格狭間をつくり、内は無地。
火袋の壁面 中区は、輪郭を巻き内に蓮華座上に月輪を陽刻し、金剛界四仏の種子を刻む。(写真上左、ウーン:阿閦如来) |
火袋下区、中台側面の格狭間
丹後地方の石燈籠
指定 | 名 称 | 制 作 年 | 所 在 地 |
鎌倉時代後期 | |||
旧 雲岩寺(きゅう うんがんじ)石燈籠 (京都国立博物館) | 永仁二年(1294年) | 京都市東山区茶屋町527 | |
大宮売(おおみやめ)神社石燈籠(東側) | 徳治二年(1307年) | 京都府京丹後市大宮町周枳1022 | |
舞鶴城址(まいづるじょうし)伝来 石燈籠(京都国立博物館) | 鎌倉時代後期 | 京都市東山区茶屋町527 | |
大宮売(おおみやめ)神社石燈籠(西側). | 鎌倉時代後期 | 京都府京丹後市大宮町周枳1022 | |
桂林寺(けいりんじ)石燈籠. | 鎌倉時代後期 | 京都府舞鶴市紺屋69 | |
溝谷神社(みぞたにじんじゃ)石燈籠 | 鎌倉時代後期 | 京都府京丹後市弥栄町溝谷フキノオカ46-2 | |
天満神社(てんまんじんじゃ)石燈籠 | 鎌倉時代後期 | 京都府与謝郡与謝野町加悦天神山50-1 | |
南北朝時代 | |||
河辺(かわなべ)八幡神社 石燈籠 | 貞治三年(1364年) | 京都府舞鶴市河辺中354-2 | |
八幡神社(はちまんじんじゃ)石燈籠 | 永和四年(1378年) | 京都府与謝郡与謝野町四辻 |
凡例 : 重要文化財 府指定文化財 市・町指定文化財 史跡 重要美術品 指定なし |
天満神社 (てんまんじんじゃ)拝殿
本殿は江戸時代の建築で府指定文化財。菅原道真を祀っている。
*北近畿タンゴ鉄道 宮津線 野田川駅前から丹後海陸交通バス与謝又は共栄高校前行きに乗車、「加悦庁社バス停」下車 西方向へ徒歩 約7分。長い石段を登った、天神山上に建っている。
(撮影:平成24年6月26日)