八幡神社(はちまんじんじゃ)(京都府与謝郡与謝野町四辻)
丹後型八角石燈籠の典型的なもので、国の重要文化財。南北朝時代後期 永和四年(1378)の銘がある。
八幡神社石燈籠 (重要文化財、南北朝時代後期 永和四年 1378年、石英安山岩、高さ 241Cm)
宝珠・請花、宝珠と請花は別石で作られ、やや大きい | ||
石燈籠は長い石段の参道、境内に入る一段下、右手に立っている | 火袋、大面取り式八角で、火口四面、幅の狭い壁面 四面の構成 |
笠
笠は中央が高く、軒反はほとんどない。蕨手(わらびて)は、各隅から立ち上がる。
火 袋
火袋は、上区が縦連子、下区は各面格狭間で、壁面の中区は蓮華座上に月輪を陽刻するが梵字は刻まない。
中 台
中台上端は低い一段で、側面二区、下端は単弁の大きい蓮弁を刻出する
竿(さお)は円柱、中節は三条、上下は各二条で三節をつくる。丹後型石燈籠の典型で、宝珠の背面が損傷しているのが惜しまれる |
竿の上部に「八幡宮燈爐」、下部に「永和二二(四)年(1378)戊午、卯月廿八日願主、匡頓(きょうとん)」の刻銘がある。
刻銘:「八幡宮燈爐」 | 刻銘:「永和二二(四)年戊午、卯月廿八日願主、匡頓」 |
基 礎
上端は低い一段を作り出し、上に反花、中央の竿受け円座の周りに単弁小蓮弁を配する。
側面は、八面とも輪郭を巻き内に格狭間をつくり、内は無地。
八幡神社石燈籠 (重要文化財、南北朝時代後期 )
丹後地方の石燈籠
指定 | 名 称 | 制 作 年 | 所 在 地 |
鎌倉時代後期 | |||
旧 雲岩寺(きゅう うんがんじ)石燈籠 (京都国立博物館) | 永仁二年(1294年) | 京都市東山区茶屋町527 | |
大宮売(おおみやめ)神社石燈籠(東側) | 徳治二年(1307年) | 京都府京丹後市大宮町周枳1022 | |
舞鶴城址(まいづるじょうし)伝来 石燈籠(京都国立博物館) | 鎌倉時代後期 | 京都市東山区茶屋町527 | |
大宮売(おおみやめ)神社石燈籠(西側). | 鎌倉時代後期 | 京都府京丹後市大宮町周枳1022 | |
桂林寺(けいりんじ)石燈籠. | 鎌倉時代後期 | 京都府舞鶴市紺屋69 | |
溝谷神社(みぞたにじんじゃ)石燈籠 | 鎌倉時代後期 | 京都府京丹後市弥栄町溝谷フキノオカ46-2 | |
天満神社(てんまんじんじゃ)石燈籠 | 鎌倉時代後期 | 京都府与謝郡与謝野町加悦天神山50-1 | |
南北朝時代 | |||
河辺(かわなべ)八幡神社 石燈籠 | 貞治三年(1364年) | 京都府舞鶴市河辺中354-2 | |
八幡神社(はちまんじんじゃ)石燈籠 | 永和四年(1378年) | 京都府与謝郡与謝野町四辻 |
凡例 : 重要文化財 府指定文化財 市・町指定文化財 史跡 重要美術品 指定なし |
恵比寿(えびす)神社 本殿 (江戸時代中期、町指定文化財)
八幡神社の境内にあり、建物では一番古い。前方に珍しい、「鯛」の狛犬が置かれている。
八幡神社 (はちまんじんじゃ)拝殿
*北近畿タンゴ鉄道 宮津線 丹後大宮駅前から丹後海陸交通バス病院線 与謝の海病院行きに乗車、「四辻バス停」下車、北方向へ 徒歩 約3分。又は、北近畿タンゴ鉄道 宮津線 野田川駅前から丹後海陸交通バス病院線 峰山行きに乗車、「四辻バス停」下車 北方向へ徒歩 約3分。
(撮影:平成24年6月26日)