霊山寺(りょうぜんじ)変形宝篋印塔(3)

 霊山寺(りょうぜんじ・れいざんじ)(静岡県沼津市本郷町25-37)

   宝篋印塔と五輪塔が混合した変形宝篋印塔で、相輪を風・空輪、塔身を水輪に置き換えている。鎌倉時代後期の作品。

霊山寺(りょうぜんじ)変形宝篋印塔(市指定史跡、鎌倉時代後期 、安山岩、高さ 157Cm)

相輪部は、五輪塔の風・空輪を一石で彫成し、空輪は宝珠の形。
正和三年銘塔の北東、一段高い所に立つ二基のうち、向って左側 塔身南面、球形の塔身は摩耗がやや進んでいる。四面とも素面。

段型は下二段、上七段で、最上部は側面二区の露盤とし、隅飾は二弧輪郭付で内は無地。

正和三年銘(1314)塔との形状の違いは、笠の段型が、下二段・上七段であること、塔身が無地であること等が異なっている。

基 礎

基礎はやや背が高く、上端は二段の段型、側面は四面とも関東形式の二区。

反 花 座

上端は複弁反花、側面は無地。

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二基並んで立つ変形宝篋印塔

石塔の両側に、ほぼ同形・同寸の変形宝篋印塔が二基立っている。向って左側が、本説明 変形宝篋印塔。

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*JR東海道本線 沼津駅前より沼津登山東海バス 温泉プール行きに乗車、「霊山寺(れいざんじ)バス停」下車 すぐ。変形宝篋印塔は、霊山寺後方の墓地、大五輪塔の後方に立っている。

(撮影:平成24年11月6日)