霊山寺(りょうぜんじ)変形宝篋印塔(4)

 霊山寺(りょうぜんじ・れいざんじ)(静岡県沼津市本郷町25-37)

   宝篋印塔と五輪塔が混合した変形宝篋印塔で、相輪を風・空輪、塔身を水輪に置き換えている。鎌倉時代後期の作品。

霊山寺(りょうぜんじ)変形宝篋印塔(市指定史跡、鎌倉時代後期 、安山岩、高さ 155.5Cm)

相輪部は、五輪塔の風・空輪を一石で彫成し、空輪は宝珠の形。
正和三年銘塔の北東、一段高い所に立つ二基のうち、向って右側 塔身南面、塔身は外線が美しい球形。四面とも梵字や刻銘はない。

段型は下二段、上六段で、最上部は側面二区の露盤とし、隅飾は二弧輪郭付、馬耳風で直立する。

四基の変形塔中、笠の隅飾りが一番長く、笠上の段型が通常の六段であること等から、この石塔が最初に造立されたのかもしれない

基 礎

基礎上端は二段の段型、側面は四面とも関東形式の二区。

反 花 座

上端は複弁反花、側面は無地で正面(南面)に刻銘があるが、肉眼では判読不明。

現地説明板に鎌倉時代後期 嘉元二年(1304)銘のものがあるとのことで、この石塔かもしれない。

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二基並んで立つ変形宝篋印塔

石塔の両側に、ほぼ同形・同寸の変形宝篋印塔が二基立っている。向って右側が、本説明 変形宝篋印塔。

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*JR東海道本線 沼津駅前より沼津登山東海バス 温泉プール行きに乗車、「霊山寺(れいざんじ)バス停」下車 すぐ。変形宝篋印塔は、霊山寺後方の墓地、大五輪塔の後方に立っている。

(撮影:平成24年11月6日)