日神(ひかわ)不動院 種子自然石塔婆

 日神不動院(ひかわふどういん)(三重県津市美杉町太郎生5139)

   旧 美杉村の梵字石仏と呼ばれる独特の自然石塔婆で、一基は三茎蓮中央茎に大日種子、もう一基は阿弥陀三尊の種子を刻んでいる。

 日神不動院 金剛界大日種子自然石塔婆

日神不動院 金剛界大日種子自然石塔婆 (市指定文化財、鎌倉時代後期、大洞石:凝灰岩、高さ 1m)

大洞石と呼ばれる凝灰岩の表面に三茎蓮を線刻し、中央茎上部に蓮華座上月輪を刻み、内に金剛界大日如来の種子を刻む

美杉町三多気 「真福院(しんぷくいん)石塔婆群」に、一茎蓮文様の金剛界大日種子自然石塔婆がある

石塔婆正面 上部

線刻月輪内に金剛界大日如来の種子「バン」 を薬研彫する

正面、三茎蓮文様 石塔婆 側面

 日神不動院 阿弥陀三尊種子自然石塔婆

日神不動院 阿弥陀三尊種子自然石塔婆 (市指定文化財、鎌倉時代後期、大洞石:凝灰岩)

大洞石(おおぼらいし)と呼ばれる凝灰岩の表面に、三角形の台座、その上に蓮華座及び月輪を線刻し、内に阿弥陀三尊の種子を刻む

かって当地にあった国津神社(くにつじんじゃ)種子自然石塔婆と構成がよく似ている。

石塔婆正面 上部

上部に阿弥陀如来の種子「キリーク」、下部に観音菩薩の種子「サ」、勢至菩薩の種子「サク」を刻み、阿弥陀三尊とする

五輪塔、複弁反花座が大和文化圏であることを示している オハツキイチョウ(県指定天然記念物)、樹高 約25m

 美杉型梵字石仏一覧

指定 名       称 制  作  年 所    在    地
  鎌倉時代中期
真福院(しんぷくいん)大日種子自然石塔婆      弘長元年(1261年) 三重県津市美杉町三多気204
小屋谷(こやだに)胎蔵界大日種子自然石塔婆  鎌倉時代中期 奈良県宇陀郡御杖村神末小屋谷
真福院(しんぷくいん)阿弥陀三尊・地蔵三尊種子自然石塔婆  鎌倉時代中期 三重県津市美杉町三多気204
真福院(しんぷくいん)胎蔵界大日種子自然石塔婆  鎌倉時代中期 三重県津市美杉町三多気204
太郎生(たろう)胎蔵界大日種子自然石塔婆    鎌倉時代中期 三重県津市美杉町太郎生
春日(かすが)大日種子自然石塔婆(梵字石仏)     鎌倉時代中期 奈良県宇陀市大宇陀区春日
  鎌倉時代後期
国津(くにつ)神社 阿弥陀種子自然石塔婆       鎌倉時代後期 三重県津市美杉町太郎生
真福院(しんぷくいん)金剛界大日種子自然石塔婆  鎌倉時代後期 三重県津市美杉町三多気204
日神(ひかわ)不動院 阿弥陀三尊種子自然石塔婆 鎌倉時代後期 三重県津市美杉町太郎生5139
西法寺(さいほうじ)阿弥陀種子自然石塔婆    鎌倉時代後期 三重県津市美杉町太郎生4060
日神(ひかわ)不動院 金剛界大日種子自然石塔婆.        鎌倉時代後期 三重県津市美杉町太郎生5139

 日神(ひかわ)墓地 阿弥陀石龕仏・種子碑                       石仏と石塔-目次!

日神不動院(ひかわふどういん)

国津神社境内の十三重石塔(重文)種子自然石塔婆(市文)は、この地にあったもの

 板碑(いたび)

*近鉄大阪線 名張駅西口から三交バス 敷津行きに乗車、「飯垣内バス停」下車 南西方向へ徒歩 約25分。

(撮影:平成23年6月23日)