無量光寺(むりょうこうじ)(神奈川県相模市南区当麻578)
歴代廟 中世塔婆のなかで、六番目に古い紀年銘がある宝篋印塔で、 南北朝時代後期 至徳四年(1387)の在銘塔。
無量光寺 宝篋印塔(中央)(市指定史跡、南北朝時代後期 至徳四年 1387年、安山岩、高さ 131Cm)
歴代廟所、中央塔から右側へ五基目の宝篋印塔で、笠の隅飾り 後部一箇所を欠損する。南北朝時代後期 至徳四年(1387)の在銘塔。 |
笠
段型は下二段、上五段で最上部は側面二区の露盤とし、隅飾は二弧輪郭付で内は無地、やや外傾する。
南北朝時代前期までの横長感が、完全に消えている。
塔身 正面
塔身は、四面とも輪郭を巻き内は無地、正面 輪郭内に「南無阿弥陀佛」の六字名号を刻む。
相輪は、下から伏鉢・単弁請花・九輪で、九輪は八輪を残し上部の請花・宝珠を欠失する。また、九輪 輪間の線刻はやや深くなっている。 |
基礎 正面
基礎上端は二段の段型、側面は四面とも関東形式の二区で、正面に刻銘がある。
刻銘:「至徳二二(四)秊(1387)丁卯、三月十六日」
刻銘:「三月十六日」 | 刻銘:「至徳二二(四)秊(1387)、丁卯」 |
至徳四年の「四」は、死につながるので二二と表記し、四を表す。
反 花 座
上端は複弁反花、側面は二区で、内は無地。
指定 | 名 称 | 制 作 年 | 西 暦 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)文保三年銘 宝篋印塔 | 鎌倉時代後期 | 1319年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)元応二年銘 宝篋印塔 | 鎌倉時代後期 | 1320年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)康永三年銘 宝篋印塔 | 南北朝時代前期 | 1344年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)貞和年銘 宝篋印塔 | 南北朝時代前期 | 1345~50年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)康安元年銘 宝篋印塔 | 南北朝時代中期 | 1361年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)至徳四年銘 宝篋印塔 | 南北朝時代後期 | 1387年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)応永二年銘 宝篋印塔 | 室町時代初期 | 1395年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)応永十四年銘 宝篋印塔 | 室町時代前期 | 1407年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)応永二十一年銘 宝篋印塔 | 室町時代前期 | 1414年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)永享二年銘 宝篋印塔 | 室町時代前期 | 1430年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)文安二年銘 宝篋印塔 | 室町時代前期 | 1445年 |
市・史跡 | 無量光寺(むりょうこうじ)寛永七年銘 宝篋印塔 | 江戸時代前期 | 1630年 |
無量光寺(むりょうこうじ)宝篋印塔 一覧
無量光寺(むりょうこうじ)応永二年銘 宝篋印塔 石仏と石塔-目次!
無量光寺 歴代廟塔 向って右側
至徳四年(1387)銘 宝篋印塔は、中央塔の右 5の位置に安置されている。
新造の大型宝篋印塔から、向って右に十基、左に五基、前方にも多数の宝篋印塔が安置されている。
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*JR東相模線 「原当麻(はらたいま)駅」下車、西方向へ徒歩 約17分。
(撮影:平成24年11月7日)