無量光寺(むりょうこうじ)応永二年銘 宝篋印塔

 無量光寺(むりょうこうじ)(神奈川県相模市南区当麻578)

  歴代廟 中世塔婆のなかで、 時宗三祖 智徳墓の向って左側横に立つ宝篋印塔で、室町時代初期 応永二年(1395)の在銘塔。

無量光寺 宝篋印塔(中央)(市指定史跡、南北朝時代後期 応永二年 1395年、安山岩、高さ 131.5Cm)

歴代廟所、中央塔から左側へ三基目の宝篋印塔で、基礎に室町時代初期 応永二年(1395)の刻銘がある。

段型は下二段、上五段で最上部は側面二区の露盤とし、隅飾は二弧輪郭付で内は無地、やや外傾する。

塔身 正面

塔身は、四面とも輪郭を巻き内は無地、紀年銘は基礎に刻まれている

相輪は、下から伏鉢・単弁請花・九輪で、九輪は四輪を残し上部の請花・宝珠を欠失する。また、九輪 輪間の線刻はやや深くなっている。

基礎 正面

基礎上端は二段の段型、側面は四面とも関東形式の二区で、正面に刻銘がある。

刻銘:「応永二(1395)乙亥十月十六日」

刻銘:十月十六日」 刻銘:「應永二年(1395)、乙亥

應永の年号、「永」の字が読みにくいが、干支が乙亥なので、応永と知れる。

反 花 座

上端は複弁反花、側面は二区で、内は無地。

指定 名       称 制  作  年 西  暦
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)文保三年銘 宝篋印塔     鎌倉時代後期 1319年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)元応二年銘 宝篋印塔     鎌倉時代後期 1320年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)康永三年銘 宝篋印塔     南北朝時代前期 1344年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)貞和年銘 宝篋印塔      南北朝時代前期 1345~50年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)康安元年銘 宝篋印塔     南北朝時代中期 1361年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)至徳四年銘 宝篋印塔     南北朝時代後期 1387年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)応永二年銘 宝篋印塔     室町時代初期 1395年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)応永十四年銘 宝篋印塔    室町時代前期 1407年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)応永二十一年銘 宝篋印塔  室町時代前期 1414年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)永享二年銘 宝篋印塔     室町時代前期 1430年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)文安二年銘 宝篋印塔     室町時代前期 1445年
市・史跡 無量光寺(むりょうこうじ)寛永七年銘 宝篋印塔     江戸時代前期 1630年

無量光寺(むりょうこうじ)宝篋印塔 一覧

 無量光寺(むりょうこうじ)応永十四年銘 宝篋印塔                   石仏と石塔-目次!

無量光寺 歴代廟塔 向って左側

応永二年(1395)銘 宝篋印塔は、中央塔の向って左側 Cの位置に安置されている。

Dの宝篋印塔は、紀年銘がなく Cと同形で、塔身正面に「真阿弥陀仏」と刻まれている。安山岩製、高さ 122.5Cm。

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*JR東相模線 「原当麻(はらたいま)駅」下車、西方向へ徒歩 約17分。

(撮影:平成24年11月7日)